経営判断に影響を与える、ユーザーインタビュー結果の扱い方

中小企業のススメ

新規事業開発の検証、既存事業の見直し・転換にも有効なユーザーインタビュー。
結果を整理するコツは?結局、戦略にどう反映させる?経営層への伝え方は?

得た情報を戦略と実行プランに落とし込むまでがインタビューの目的。
ユーザーの声を、会社にとっての強力なインプットとするためのコツをお伝えします。

目次
準備編|分析のコツは、分析を急がないこと。
1-1 目的の再確認
1-2 情報過多に対処するための整理
戦略策定編|ユーザーの声を戦略へ。
2-1 戦略的インサイトに変換する
2-2 アクションプランの作成
まとめ
 客観的視点が大切な事業開発は、
 外部の経営者と共創するのがオススメ。

1-1 準備編|目的の再確認

いざインタビューを実施してみると、情報の量も質も想像以上だったということがしばしば。
まずは一度立ち止まって、ユーザーインタビューを実施した当初の目的を再確認しましょう。

・サービスの離脱要因を特定したかった?
・新規事業のアイデアを見つけるため?方向性を検証するため?

「結局何も分からない」を避けるには、情報の海を適切に扱うための道標が大切です。

1-2 準備編|情報過多に対処するための整理

膨大な情報を効率的に整理するには、ペルソナやカスタマージャーニーマップの作成が有効です。

ペルソナサンプル
カスタマージャーニーマップサンプル

①ユーザーのニーズ、行動、動機、背景などを詳細に描写し、
 ペルソナ(=ターゲットユーザーを具体的に表現した架空の人物像)を設計。
②そのペルソナが自社サービスを認知し購入するまでに
 どのようなステップを踏み、どのような感情や課題に直面するかを時系列で整理。
③ニーズ、課題、競合情報など、テーマ別に分類し、消費者自身も気が付いていない購入動機を抽出。

ここで大切なのは、重要なインサイトを優先的に扱うための基準を明確に設定することです。
全てのニーズに対応したくなりますが、当初の目的を達成するためのニーズに焦点を当てましょう。

これでようやく、戦略策定の準備が整いました。

2-1 戦略策定編|戦略的インサイトに ”変換” する

ここからは「ユーザーの声」から具体的な「戦略的インサイト」への変換作業です。
まずは、インタビューの目的に沿って、得られた情報が戦略にどのように影響を与えるかを分析します。

例)目的:サービスの離脱要因を特定すること
  →ユーザーが離脱する具体的な理由やタイミングを抽出

影響の範囲が分かったら、仮説とインタビュー結果を照らし合わせます。
どの部分が一致し、どこにギャップがあるかを確認することで、戦略の修正や新たな仮説の立案に役立てます。

2-2 戦略策定編|アクションプランの作成

戦略的インサイトを元に、実行可能なアクションプランを作成しましょう。

インタビュー結果から導き出される改善案や新しいアイデアに対して、
現場の体制やリードタイムの長さを踏まえて、短期的なアクションプランと長期的な戦略を策定します。

短期の広告運用?WEBサイトリニューアル?ブランディングに繋げるメディアの立ち上げ?
行動計画は、現実的かつ具体的であることがポイントです。

例えば、3ヶ月以内に有効リードを5件獲得する必要がある場合、業界業種にもよりますが、4マスメディアへの広告出稿ではなく、紹介・テレアポ・DM送付などが有効です。
それが実際に実行できるかどうか、現場状況の整理整頓から始めるのがオススメです。

弊社ではユーザーインタビュー設計から実行、戦略への落とし込み、
LP制作や広告運用を含めたマーケティング戦略構築・営業や採用の伴走支援・WEBサイトの設計など
中小中堅企業に特化した伴走支援を行っています。

まとめ|客観的視点が大切な事業開発は、外部の経営者との共創がオススメ。

事業開発の成功には、ユーザーインタビューの結果をどれだけ有効に活用できるかが鍵となります。

サービスや業態が多様化してきた現代において、
今や中小企業には、何をするかではなく「なぜ私たちがするのか」が求められてきています。

顧客が求めていることと、自社にしか出来ないことをいかに融合させていくか。
そのためには自社事業に対する理解の深さだけでなく、客観性も重要です。

外部担当者への委託 ではなく、外部経営者との共創
「視座の高い客観性」を取り入れた事業開発を実現させませんか?


株式会社創生アドバイザリー

想いはあるが、不安で動けない人のために。事業や会社がブレイクスルーするために。動き出すその瞬間のために、本気で向き合い、新たな価値を共につくりあげます。